吉松隆 プレイアデス舞曲集が素晴らしい作品である件
現代に作曲された美しいクラシック音楽
田部京子さん演奏のCDにある解説(磯田健一郎氏)によると、プレイアデス舞曲集の第Ⅰ集の初演は1987年3月であるそう。吉松隆は現代音楽(特に十二音技法)にうんざりしたようで、美しさを追求した曲集になっているように思えます。
とてもシンプルで音符の数も少なく、いわゆる難易度の低い曲と言えるでしょう。もちろん、同じくシンプルで美しい音楽であるモーツァルトと同じような難しさもあると思います。(モーツァルトのような音楽というわけではない)
JSバッハのインベンションを意識しているとのことで、教本的側面も持っているようです。
インベンションがポリフォニー・多声の音楽としたら、プレイアデス舞曲集はリズムと機能和声だろうか。正直さっぱりわからん。
曲自体に目新しさは感じられませんでした。しかし似ている曲というのも特に思いつきません。日本人の最近(クラシック作曲家は最近しか存在しないが)の作曲家と同じ香りがするので、もしかしたら日本特有のなにかを含んでいるのかもしれません。それをクラシックと呼ぶのかは分かりませんが。
演奏について
自分で演奏
音数は少なく、シンプルなメロディーを分かりやすい和声で支える曲です。
楽譜には他の楽器と合わせられるようになってるものもついているので、趣味で弾くにはちょうどいいと思います。
著作権料の関係から音楽教室でのレッスンには向かないでしょうが、独学なら初心者にも使える曲だと思います。現代の空気感でわかりやすく、クラシックの基礎的な要素も学べるかと。
CD
田部京子というピアニストによるものがあります。粒立ちがしっかりとした音です。
パスカル・ロジェもサティと合わせて録音しています。プレイアデス舞曲集ではないですが。
個人的な意見ですが、日本人ピアニストはなぜかフランス印象派が上手い人が多いように感じられます。パスカル・ロジェが得意としたラヴェルはフランス印象派に含まないかもしれませんが…
フランス系も日本ものと近いものがあるのかもしれませんね。
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