SONY WALKMAN NW-ZX300 試聴レビュー 超高音質DAP

2019-01-06

SONY WAKLMAN NW-ZX300の試聴レビューです。

音楽プレーヤー、DAPの中でもトップクラスのDAPだと思います。

NW-ZX300の音質

音色の特徴

自分はWALKMAN A-25を持っているのですが、NW-ZX300を聴いたときは衝撃を受けました。音の傾向は似ているのですが、全く別物です。

確かにSONYらしい、WALKMANの特徴を色濃く持った音質なのですが、クォリティーがかなり違います。値段を考えたら妥当かもしれませんが…

音質の特徴としては、やはりSONYらしい音ですね。弱ドンシャリで低音と高音が盛られて、ドラマティックに仕上げられています。音楽を楽しめる音づくりです。

ハッキリした音でメリハリがあります。音が一つ一つ分かります。濃い音で、油絵のような印象を受けます。

繊細でクリアな音で、やや寒色系の音だと感じました。解像度はとても高いです。

音の輪郭がはっきりして、弾むような音なのですが、音の消えゆき方が自然なので不自然な感じはありません。

WALKMAN Aシリーズよりも性能、解像度が高いからなのか、音が生々しさを増していて音楽の柔らかさ、艶の表現力が格段に向上しました。

バランス接続

このNW-ZX300は、バランス接続に力を注いでいるDAPです。バランス接続にすると、さらに音が良くなり、ほとんどの要素で非常に高いレベルまで引き上がります。

アンバランス接続に比べて、さらにメリハリが出て、音が一つ一つ手に取るように分かるようになります。

解像度、SN比の向上は凄まじく、イヤホンやヘッドホンで聴いているとは思えません。

ナチュラルな音が何もない空間から、ポッと出て、余韻を上手く表現しながら消え行く音は、空気感を上手く表します。今まで聴き取れなかった、感じることのできなかった音楽演奏を楽しめます。

さらに音に生々しさが増し、より、音が刺さりにくくなり、自然な音になりました。ボーカルの息遣いがはっきり分かります。

繊細な音はより繊細になり、迫力がある音はより迫力を出すようになりました。軽さも、重厚感も増したのに関わらず、音楽全体のバランスはより良くなります。

音楽のジャンル

WALKMANらしく、打ち込み系やJ-POP、アニソンなどは得意ですが、下位機種よりもクラッシックやジャズなどのアコースティック系の音楽のクォリティーが極めて高いです。

高級DAPなので、苦手なジャンルはありません。好みの問題だけだと思います。

音域

SONYのWALKMANらしく、やや弱ドンシャリっぽいですが、他のWALKMANと比べると、フラットです。

中域はかなり音質向上しましたが、やはり高域と低域にパワーを感じます。

高域

高音は自然に伸びますが、ややキラキラしたイメージです。ハイスピードな高音も得意です。

耳に痛かったり、刺さる音はあまり出ないのですが、高解像度でパワー感があるので、エネルギー感があります。

中域

WALKMANや、SONYの中域は引っ込むイメージがあったのですが、出過ぎということもなく、引っ込み過ぎということもなくちょうどいい感じです。

下位価格帯の機種よりも、生々しさ、自然さがかなりあり、楽器の響き、ボーカルの声の息遣いをしっかり表現しています。

低域

高解像度で、量感も質感も非常に良いですね。さすがに駆動力があり、深く沈む低音も、軽く弾む低音も自由自在です。

重厚感、迫力があり、並のヘッドホンアンプでは音質向上につながらないでしょう。

ハイスピードな低音の表現は、他メーカーの同価格帯DAPよりも得意だと思います。

NW-ZX300の空間表現力

駆動力があるおかげか、音場が広いです。

広いだけでなく、空間の端で鳴っている音もしっかり表現して、ちゃんと定位します。

Aシリーズと比べると、奥行きがかなり広く、立体感が格段にあります。これによって、音楽全体のバランス、一体感を感じることができます。

アンバランス接続では、音が鳴っている場所はやや近く、臨場感があります。

一方、バランス接続では音場が広く、演奏を遠くから俯瞰するイメージです。定位も良くなりますね。

NW-ZX300の使い勝手

NW-A55のレビューでも書きましたが、タッチパネルになることで、正直使いづらくなりました。カクつきが多く、直感的操作には遠いですね。

ただし、物理ボタンがまあまあ使えるのでそこまでのマイナスではありません。

また、この価格帯以上の、高級DAPは中華メーカー、韓国メーカーがほとんどです。

多くの他メーカーの機種はそれ以上に使いにくいのがほとんどなので、WALKMANの中では使いづらい方のNW-ZX300も、高級DAPの中ではかなり使いやすい方です。

また、Music Center for PCの評判も大変悪いです。他のソフトと併用しながら使うことをオススメします。

詳しくは、

[st-card id=676 label=”” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]

の、「NW-A55の使い勝手」の見出しの『音楽管理ソフトについて』をご覧ください。

充電も、WALKMANの中では持つ方ではありませんが、高音質を優先した高価格帯のDAPの中ではかなり持ちます。2~3日に一回ぐらいで大丈夫なのではないでしょうか。

携帯性については、そこそこ大きく、重いのが難点でしょうか。ズボンのポケットでも、小さめのポケットでしたら結構キツイと思います。

ただし、WM1シリーズや他メーカーの同格DAPも全てNW-ZX300より、大きく重いので仕方ありませんね。むしろ高価格帯DAPとしては、抜群の携帯性と言えます。

DMP-Z1とか凄いですよね。あれは持ち運びするものなのでしょうか… あそこまで行けば逆によく背負えるレベルで収まったと感心します。一度は聴いてみたいですね。

NW-ZX300のまとめ

WM1A、WM1Zには、音では敵わないものの、携帯性を含めた総合力では、個人的には勝っていると思っているNW-ZX300の紹介でした。

NW-ZX300は、他の低価格帯DAPとはレベルが違いますが、WM1A、WM1Zにはかなり近くなったと思います。コストパフォーマンスとしては、かなり優れているのではないかと。

音にこだわる人は、いずれはここまで来てしまう人も多いのではないでしょうか。外国製品も良いですが、快適性はNW-ZX300の圧勝だと思います。

ヘッドホン、イヤホンは何でも会いますが、同じ音の傾向のSONYの製品は間違いないと思います。

オススメはこちら

[st-card id=526 label=”” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]

あとは、IER-M9、IER-M7、XBA-Z5、MDR-Z7M2、MDR-Z1R等々ですね。レビューも書いていきたい機種です。

ご参考になれば嬉しいです。