SONY WALKMAN NW-A55 試聴レビュー 高音質オーディオプレーヤー
SONYのデジタルオーディオプレーヤー、DAPのWALKMAN、 NW-A55のレビューです。
Aシリーズはポータブルオーディオの中で、コストパフォーマンスが良くて、音質が良いですね。
NW-A55より音質が高いものは、中華メーカーか韓国メーカーのものが多いですね。
しかし、外国製品は高くなってしまいますし、正直使いづらいです。DAPの中ではWALKMANは一番の選択肢になりやすいと思います。
自分は、WALKMAN A-25を持っているので、それと比較しての感想です。
NW-A55の音質
音色の特徴
全体的に、音に重厚感があります。低音のパワー感が増し、音圧が強くて聴きやすいです。
クリアで透明感があり、解像度が高いですね。細かい音、小さい音もしっかり聴こえ、表現が多彩です。
何より、進化したのは音の太さです。旧機種では、音が細くてエネルギー感が足りなかったのが、太くなってほしいところで太い音を出してくれます。
音にパワー感、ドライブ力が増したことにより、音楽に重厚感が出て、音量を上げなくても、音楽が楽しめます。
臨場感も大分出て、解像度が高くなることに寄って、モニターライク的性能も、音楽性もかなり進化したDAPと言えます。
上位機種の、Zシリーズに大きく近づいた音質です。
空間表現力
音場がずいぶん、広くなりました。上下にも左右にも広く、ステージの表現が良いです。
旧機種では、ヘッドホンアンプをつけていたレベルに、直挿し時点で到達しています。NW-A55なら、ヘッドホンアンプはいらないですね。
定位も、以前よりきっちり決まります。全体的にパワーがあるからでしょうか。余裕のドライブにより、安心感のある揺らがない定位です。
音楽のジャンル
もちろんどんなジャンルでも対応できます。
A-25では、ドライブ力が足りずに、表現しきれなかったクラッシックのオーケストラも、ちゃんと鳴らしきれます。
音域
全体的な音質向上に成功した、NW-A55は、WALKMANの中ではフラットです。
しかし、他メーカーのプレーヤーと比べると、やはりSONYのWALKMANらしく、弱ドンシャリ傾向だと思います。
高域
やや強調気味ですが、従来のWALKMANより自然な音です。
楽器の響きや艶の表現力も向上し、キンキンしたり、耳に刺さりやすい音は出しにくくなりました。
中域
こちらも、従来の製品より自然な響きです。
ドライブ力が上がったことにより、ボーカルの息遣いなどの細かい表現力も上がりました。
低域
低音の量感は、A-25よりもかなり改善されました。こちらもドライブ力の向上によるものだと思います。
量感が上がっただけでなく、その質感も非常に良くなり、ボワつきはあまりありません。
リズム感よく、弾むような低音も得意です。
しかし、一番の進化は深く沈む低音でしょう。今まで出ていない、低域のさらに低い低音までしっかり出ることで、音楽が一変します。
低音の表現力が多彩になることで、音楽全体の印象もガラッと良い方向に変わりました。
NW-A55の使い勝手
ぶっちゃけると、正直使いづらくなりました。
A-25ではボタン式だったのが、タッチパネルになることで、使うときのストレスが増えます。
単なる慣れの問題という訳ではありません。動きはモッサリして遅く、タッチパネルの反応はスマホ以下です。
もちろん、ちゃんと見て操作しなくてはならないので、ポケットに入れたまま操作するということは不可能です。
そして、電源を入れてからの起動が長いです。A-25では、電源を入れてから、遅くても10秒、早かったら3秒以内で音楽を聴くことができました。
しかし、NW-A55は、音楽を聴くことができる状態まで30秒ぐらいかかります。そこまで画面を眺め続けるのは少し苦痛です…
充電もやや、持ちが悪くなりましたが、普段遣いで困るほどではないと思います。
音楽管理ソフトについて
一番、評判が悪いのは、Music Center for PCでした。
普段使わないので、気に留めていなかったのですが、SONY WALKMANの推奨ミュージック管理ソフトです。
他の音楽ソフトを使うこともできます。しかし、曲の情報(アルバム名や、アーティストの分類)がひとまとめになってしまいます。
なので、WALKMANへの曲の転送だけは、Music Center for PCを使うことをオススメします。
その他の、CDのリッピング、取り込みは他の音楽ソフトを使いましょう。そもそもSONYのソフト(Xアプリや、MEDIAGOも含む)に曲を入れても、PC自体に曲が入っておらず、SONYの製品を介してではないと、音楽が再生できません。
これは大変困ります。自分はXアプリで直接、CDから取り込んだ曲はWALKMANでしか再生できなくなりました。
それを避けるためにも、他の音楽ソフトでCDを取り込むことをオススメします。
他のソフトで曲を取り込んでも、PCに直接曲を取り込むことができるので、Music Center for PCでもその曲を読み込んで、問題なく使えます。
リッピングソフトはMusic Bee あたりが使いやすいのではないでしょうか。一応、WALKMANへの転送もできます。
エラーを回復する、C2エラーをチェック、という設定があるのは良いですね。
CDはデジタルなので、読み込みの設定で音質が悪くなることはないと思っていましたが、読み込みが完全ではないということはよくあり、欠落した部分は勝手に補正しています。それを避けるためにも、こだわる人は設定しておいた方がいいです。
Waveでの取り込みをオススメしますが、データ容量が気になる人はFlacでもいいかもしれませんね。自分は、イヤホン、ヘッドホンでは違いは分かりませんでした。お高いスピーカーのオーディオシステムでは、音場、空間表現力はWaveの方が少し良かったぐらいです。
ちなみに、普段の音楽再生には、Tune Browserを使っています。アップサンプリングが優秀で、オシャレで使いやすいので気に入ってます。
NW-A55のまとめ
音質はかなり良い、NW-A55のWALKMANです。
高価格帯のZシリーズに迫る音質は、大変お買い得ですね。
操作性については、正直使いやすいとは言えません。
しかし、そもそも同じぐらいか、それ以上に音質が良いのは、韓国メーカー、中華メーカーがほとんどです。それらも使いにくいので、あまりデメリットにはならないかもしれませんが…
音質面でのコストパフォーマンスは、非常に高いDAPだと思います。
ご参考になれば嬉しいです。
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